好きなカフェの条件ってたくさんありますよね。私が譲れないのはある程度のこじんまりさと静寂、程よい距離感。そして何よりもドリンク、フードが美味しい、ということ。
大森駅に住んで数年、訪れたカフェは十何件。その中でも抜群に居心地が良い唯一無二のカフェをご紹介します。
大森の隠れ家「かふぇおかがれーじ」
JR大森駅から徒歩10分弱。駅近のカフェは他にもたくさんあるのですが、若干歩いてもこのお店でコーヒーを飲みたい、という気持ちにさせてくれる大森の隠れ家的存在「かふぇおかがれーじ」。
住宅街の真ん中にあり、駅から離れているため静寂に包まれた場所にひっそりとたたずんでいます。大きな看板も出ていないので最初行った時は迷ってしまうくらいのさりげなさ。
お散歩しながらたどり着くとお店の前でセンスのいい看板がお出迎えしてくれます。元々は大工の棟梁が使っていた場所を7年ほど前のオープンと同時にリノベーションしたそう。
エントランスの奥には店主の趣味のバイクスペースが広がっています。「かふぇおかがれーじ」は店主が大のバイク好きのため、バイクで来店されたお客さん用にガレージが開かれており、メンテナンスができる用のスペースや工具などが置かれています。ちょっと覗かせていただきましたが、まるで大人の秘密基地みたいでワクワクしました。バイク好きの方は興奮が止まらないような空間です。
営業時間は14:00~23:00とカフェとしてはちょっと遅め。ただその分夜遅くまでやっているので仕事帰りにもふらっと寄れ、疲れたカラダとココロを休めることができる深夜の癒しスポットです。土日はオープンの14時から満席なんてこともあるそう。買い物帰りなど地元の人も多くみられ地域で愛されているカフェと再認識しました。
大きな木の扉を開いたら
入り口の大きな扉は重厚感あるウッド調。実はエントランスの方からは窓がないんです。なので店内の様子が見れないので最初は入るのに緊張するかもしれません。実際私は中々ドアを開けられず入り口前でウロウロしていました(笑)
いざ気持ちも決まりドアを開けたら広がる別世界に驚愕するはずです。
まず目に入るのが金色に輝くエスプレッソマシン!天井高くまであるマシンは見上げてみるとトップにイーグルのオブジェがあり圧倒的存在感をはなっています。
使っているエスプレッソマシンはイタリア製で1世紀以上の伝統あるクラシックモデルだそう。このマシンでで作られるコーヒーを飲める、と思うと席に着く前からドキドキが止まりません。
店内は柔らかい明かりに包まれ柔らかい日差しが入りとっても和やかな雰囲気。カウンターや椅子などは桜、チーク素材でできていて店主自らDIYされたとのこと。
奥の壁は前面ガラス張りになっていてバイクを停めるスペースも見えるため、バイクのお客さんは自分の愛車をみながらコーヒーを飲めるという贅沢っぷり。
12人で満席になるようなアットホームな店内にはコーヒーの香ばしい良い香りがあふれてます。すべてカウンター席でエスプレッソマシンを囲むようにコの字型で配置されているのでどこからでも店主がコーヒーを入れているのが見ることができるますよ。
こだわり感じる種類豊富なメニュー
「かふぇおかがれーじ」はメニューがとっても豊富。可愛らしい表紙のメニューを開くと聞いたこともないメニューもあり全部制覇したい!という気持ちになってしまうかも。
一つ一つに説明書きが丁寧に書かれていてどれにしようか悩んでしまうこと間違いなしです。
最近ではいろいろなコーヒー豆を使っているカフェも多いですが、店主の思いで使っている豆はケニア産のみ。もちろん豆は自家焙煎。強火で長い時間かけてじっくりと煎るダークローストが自慢で、どのコーヒーを選んでも店主のこだわりを感じられます。
かなり深煎りの豆なのでカフェインはほぼ抜けているため夜飲んでも目が冴えて眠れなくなる、ということはないということ。仕事終わりに夜ここへ来て一杯いただいても夜眠れなくなって明日朝つらい、なんてことがないのが嬉しいですね。
水出しコーヒーはシルバーのマシンから抽出
夏におすすめなのが1分間に20滴しか抽出できない水出しコーヒーだそう。夏季限定でしかも1日10杯限定というレアなもの!こちらは大きな銀色のマシーンで作られています。
オーダーした後に聞いたのでそれにすればよかった!!とちょっと後悔した気持ちを持たせてくれるぐらいこだわりが詰まっている一品です。
またコーヒーの他にも毎月変わるケーキもおすすめです。あのケーキ今年はまだ?なんて聞かれる毎年好評なケーキやクリスマスなどイベントに合わせたケーキもあるため毎月コンプリートしたくなりますね。
見た目も味も極上コーヒー
私がオーダーしたのは「コンパナ」というエスプレッソに牛乳を入れ生クリームを上にたっぷりとかけてくれる一杯。これが絶品なんです!!
飲む前からコーヒーの良い匂いが漂い、一口飲むと甘さとコーヒーの苦味が口の中に広がり飲みほすのがのがもったいないほどの美味しさです。
手を抜かず一杯一杯丁寧に入れてくれるので混んでいると時間がかかることもありますが、店主のスマートな手捌きをみているとあっという間に感じますよ。何に使うんだろう、なんて器具をカッコよく使いこなす店主はかっこいいの一言!ずっと見ていられます。
恥ずかしながらコーヒーが飲めるようになったのが最近の私。それまでは苦いだけで美味しさがわからなかったのですが、ここのコーヒーは初心者の私でも美味しいと感じます。
店主曰く、酸味があまり無くコクがある味ということ。初心者の私にはまだまだわからないのでこれからも通います!と宣言しておきました。
ホットを頼むと自慢のコレクションのジノリのカップで頂けますよ。デザインも豊富で今回はどんな柄なんだろう、とワクワクする時間が待っている中でとっても好きな時間です。
また砂糖入れもディズニーに出てきそうな可愛い色使いで種類もグラニュー糖と和三盆の2種類提供してくれます。メニューにも和三盆で甘みをつけたドリンクも多く、店主の入れたコーヒーに合う風味だそう。
そして友人がオーダーしたのはオーソドックスのネルドリップ。アイスを頼むと氷が半分コーヒーを凍らせた氷で出してくれます。時間がたっても薄まらないようなさりげない心遣いに気分もあがりますよね。
セットなのに豪華なスイーツが
ドリンクを頼むとコーヒーにあうスイーツを付けてくれます。セットとは思えないほどの豪華さ!盛り付けもかわいいので食べるのがもったいないと思っちゃうかも。毎回行くたびに違ったスイーツが出てくるので今日はどんなスイーツかな、と楽しみにしています。
ダンディーな店と奥様がつくる心地よい空間
淡々とオーダーされた物を作っている店主。物静かで職人気質なのかな、と勝手に最初は思っていました。ただ「美味しい!」と感想を言っていると「ありがとうございます」とこそっと返してくれたり、質問に丁寧に答えてくれたりと実はとってもフレンドリーでそのギャップにやられます。
奥様はいつもニコニコしていてとっても柔和で笑顔が眩しい方。このお二人のバランスの良い雰囲気が店全体にあふれていて居心地の良い空間になっていることを再確認しました。
前と同じ物をオーダーすると、「飲み方覚えている?」なんて話しかけてくれます。来たことを覚えてくれているだけでも嬉しいのに、さらにオーダーした物を覚えてくれているなんてにびっくりと同時にまたこようと思わせてくれます。
また夜行くと必ず「おやすみなさい」、と一言。さりげない一言ですがじんわり心に染み入る何かがありますね。
店主の趣味が高じてバイクとコーヒーというコンセプトでこのお店がオープン。店主がバイク好きということでお客さんはバイク好きな方ももちろん多いですが、カップルや幼稚園のお迎え待ちの時間で来ているママ友など老若男女に愛されているお店です。
今でも休日はバイクでお出かけを楽しんでいる現役ライダー。葉山で有名なマーロウのケーキがメニューにあるのですが、それも店主がよく行く場所の一つなので取り入れてみたとのこと。行くたびにひとつひとつお店や店主のことを知るきっかけがあり、エピソードを知った後に頂く一品はまた格別の一味です。
店主のこだわりを随所に感じられる「かふぇおかがれーじ」。自分だけの隠れ家としてこんなカフェに通いたい、とイメージしていたとおりの場所。
本を読んでいても携帯をいじっていても何もしなくてもどこか癒される雰囲気。行ったら誰もが虜になってしまうような魅力が満載です。
大森をお散歩がてらコーヒーを飲みに行ってはいかがでしょうか。
詳細情報・アクセス
住所 | 東京都品川区南大井6-3-2 河田ビル1F |
電話番号 | 03-6410-8818 |
最寄駅 | JR大森駅から徒歩7〜8分 |
営業時間 | 14: 00~24:00 |
定休日 | 月曜、最終火曜 |
テイクアウト | 有 |